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見出し「銀河9」の謎     (2013年4月2日)

 




 昨年末、平壌の木蘭館で「ロケットの打上げ成功」に貢献したスタッフらを慰労する祝賀宴が催された。金正恩第1書記夫妻や幹部も宴会に出席、牡丹峰楽団の公演も披露された。その舞台の両側に立てられた衛星模型の飾り物が謎を呼んでいる。
 北朝鮮が打上げたロケットは「銀河3」であったが、模型には書かれたのは「銀河9」だったからだ。「銀河4」「銀河5」でもなく、「銀河9」なら、北朝鮮はすでに6台のロケットを完成させていることになる。祝賀宴の映像が世界に流れることを意識して、あくまでも演出の一つとして「銀河9」の模型を並べたのかだろうか。

 こんな推測もある。「制限なくロケット発射を続けるという意思表示だ」というのだ。数学では0から9までの数字で、すべての数量を無限に表記できる。100とか1000よりも、基礎的な数字(0〜9)の中で一番大きい「9」使うことで永久的にロケット発射が続くことを意味した、というものだ。
 北朝鮮が打上げた1台のロケットは、国際社会を揺るがせている。 祝賀宴の様子は朝鮮中央テレビで放映された。放送ではロケット製作に携わった科学者がインタビューに答えていた。
 「金正恩第1書記の愛と信頼にもっと多くの衛星打上げで報いたい。私達は『銀河9』まで、きっと打ち上げるつもりだ」。この発言には虚勢は感じられない。確信に満ちた雰囲気だった。科学者の発言は北朝鮮指導部の確固たる決意表明かもしれない。

 もし、模型「銀河9」の登場による、さらなる6台のロケット保有が示唆されたうえ、これからも発射が続くなら、国際世論は動揺するだろう。舞台に飾られた模型の文字だけで、世界の耳目を集める北朝鮮のしたたかさに、世界は相当な覚悟で向き合う必要がある。







(Asia Watch Network 小堀新之助)

















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