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見出し戦時下の結婚式     (2013年5月1日)

 












平壌民俗公園
 朝鮮半島情勢が緊迫化している。「弾道ミサイル」(北朝鮮は人工衛星 と言っている)打上げに端を発した国連の非難決議、それに反発した北の核実験に対し、制裁が強化された。米韓の軍事演習にB2爆撃機が投入されると、北は長距離ミサイル試射の構えをみせ、今度は、日、米、韓がミサイル迎撃態勢を とる。まさに「開戦前夜」といった雰囲気だ。
 しかし、これは北朝鮮情勢をめぐる「一つの顔」で、平壌には日常と変わらない「もう一つの顔」がある。結婚式を例にとろう。春は北朝鮮でも結婚式が 多い。この季節に訪朝すると結婚ホヤホヤのカップルに出会う。

 平壌での結婚式は、午前中は市内の景勝地を回りながら写真を撮る。平壌市内なら万景台(金日成主席生家)、万寿台(銅像)、そして噴水公園などで 写真を撮るが、これらは観光コースでもあるため、何組もの新 婚カップルに出会う。
 昼になると結婚式場か新婦の家に両家の親戚、同僚などが集まり、盛大にお祝いの宴が催される。
食糧事情が懸念されているが、人民はいろいろ知恵を働かせ、宴用のごちそうを揃える。北朝鮮の結婚式に欠かせないのが冷麺だ。新郎新婦の末永い幸せと、長寿を祈念して、皆に振る舞われる。式が盛り上がると、新郎側と新婦側のゲストたちがカラオケ競争もする。これが、平壌の結婚式模様である。

 最近になって変わったのは、新婚カップルが記念写真を撮る場所だ。これまで「噴水公園」が一番人気だったが、いま「平壌民俗公園」に人気が集まる。この公園は1年前にオープンした、古代から現代に至る朝鮮の歴史的建造物を再現した、テーマパークだ。民俗公園を廻れば、平壌市内の主な景勝地を背景に撮影したのと同じ、との思いらしい。

 若い男女が結婚と結婚式に夢を膨らませるのはどこの国でも普通のことだが、この緊迫した時期に、多くのカップルが結婚式を挙げていると聞くと、驚く人 も多いと思う。



(Asia Watch Network 村上知実)













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