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見出し「核開発」と「原子力開発」  (2013年5月13日)



 



米軍が長崎に投下した原爆 
広島、長崎で35万人以上が死亡





泊原発(北海道古宇郡泊村)
 広島、長崎で35万人以上が死亡 .. 「核」というものが生まれて70余年の歳月が流れた。人類の発展に供与されるはずだった核は、生まれてから、人類に不幸と災難を多くもたらした。1945年の核の惨禍、人類は当時のことを生々しく覚えている。米国の核兵器実験ともいわれる広島、長崎への原爆投下では35万人以上の尊い命が一瞬に奪い去られた。

 21世紀になり、北朝鮮も核実験を実施した。世界の多くのメディアは「暴挙」「瀬戸際外交」などと批判的に報じている。しかし、一方の北朝鮮では「祝賀の熱気」に包まれた。驚いたのは北朝鮮が核実験に参加した科学者を公表したことである。北朝鮮はなぜそれを公表したのか、なぜ核を作り続けるのか。核実験を成功させた国は、まだそれほど多くない。
 核保有国は経済的に余力を十分に持っている。だが、北朝鮮は別だ。世界最貧国の一つにも数えられる。「ならず者国家」「悪の枢軸」「人権侵害国」「食糧・エネルギーの慢性的不足国家」と呼ばれ、経済生活は最悪の状態とも言えるだろう。「科学先進国」を目指してはいるが、慢性的エネルギー不足で国民は苦しい生活を余儀なくされている。多くの工場は電力の不足で十分に稼働できていない状況だ。

 核開発を進める北朝鮮は、なぜエネルギー問題を解決できないのか。北朝鮮が核開発能力をエネルギー分野に応用するなら、貧困国家のイメージはなくなるだろう。核兵器でなく、原発建設に邁進していたならエネルギー事情は改善されていたと思う。結局、北朝鮮はその道を選択しなかった。それは、過去の数十年間の植民地国家として苦い経験が、その背景にあるようだ。再び他国から侵略を受け、国土を蹂躙されたくない。
 そのためには強力な抑止力強化を持たなければならない。北朝鮮は、核さえあればたとえ貧困な暮らしをしても国は守れると思っているのだろう。「アメリカに降伏したリビアやイラクの教訓は核がないことだ」と確信している。
今回公表された、北朝鮮の核開発技術者はインタビューで次のように発言した。「アメリカが核兵器で人類を脅かしている限り、わたしたちもあくまでも核をつくり、絶対に屈しないだろう」。

 米国をはじめとする核保有国家は、自分たちの核はあくまでも防御用であり、非核保有国を攻撃するものではない、としている。それらの核兵器が本当に防御用であるならば、公開してもそれほど差し障りがあるとは思えない。

 北朝鮮は核開発技術者の公表に躊躇しなかった。むしろ誇るべきこととみなし、公表したようだ。そのうえで、「核実験は米国を標的としたものになる」(1月24日、国防委員会声名)と主張した。北朝鮮の過激な行動を虚勢、或いは瀬戸際戦術だと評するメディアも多い。虚勢なら長期間の持続は難しい。米国や韓国、日本などに対する北朝鮮の「虚勢」は、数十年間続いているのだ。北朝鮮が核を放棄することはないだろう。


 
(Asia Watch Network 小堀新之助)













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