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見出し冷え込む日朝関係と「金正日花」 (2015年3月9日)
日)




















 昨年5月の「ストックフォルム合意」は、膠着した日朝関係を打開するのではないかと多くの人が期待した。菅官房長官は「米国にいちいち許可を受けているわけではない…」(2014年6月2日)と述べ、日・米・韓同盟を犠牲にしてまで合意に持ち込んだ決意が伺えた。
 しかし、ここに来て再び日朝関係は、停滞している。

 昨年末に発足した第3次安倍内閣は、これまで何度も拉致問題の解決を前面に打ち出してきた。しかし、何一つ成果を出せないままだ。「ストックフォルム合意」を日朝間の問題だとして米・韓の干渉を撥ね退けた安倍総理も今年1月の中東訪問では拉致問題や核開発を持ち出した。

 日本は、韓国・朴槿恵(パク・クネ)大統領が外遊するたびに日本の歴史認識問題などを取り上げ、日本批判を展開することを「告げ口外交」と指摘している。
 翻って、安倍総理が外国訪問するたびに拉致問題を取り上げることは、北朝鮮からみれば「告げ口外交」そのものだろう。日朝の信頼関係は泡のごとく消えつつある。

 その北朝鮮では、日朝関係などは眼中にないかのように、2月は逝去した金正日総書記の誕生日記念行事を粛々と行なったようだ。金正日総書記の誕生日記念行事で市民の関心が高いのが「金正日花の祭典」である。
 「金正日花」はベゴニアの一種で、皮肉にもこの花の生みの親は日本人である。1980年代、静岡県掛川市の園芸研究家・加茂元照氏が品種改良を積み重ね、1988年2月16日、金正日総書記46歳の誕生日に寄贈されたという。

 日朝関係が正常化されれば「金正日花」は日朝友好の代表的なシンボルになるだろう。しかし、日朝間には対抗心や嫉視感が漂っている。金正日花の祭典場が日朝交流の場になるにはまだ時間がかかりそうだ。



(Asia Watch Network 小堀新之助)












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