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見出し植樹と指導者        (2015年5月5日)
日)











航空・対空軍第447軍部隊で植樹をする金正恩第1書記
(3月2日)



 5月4日の祝日・みどりの日は、「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことを趣旨として2007年に制定された。今年も、国公立公園が無料開放されたほか、国民が自然に親しむための各行事が各地で催された。

 北朝鮮にも「みどりの日」と同じ趣旨の日がある。3月2日の「植樹デー」だ。20年前の「苦難の行軍」時代、北朝鮮では山林のほとんどが荒廃した。さらに、アメリカなどの経済制裁が強まり、北朝鮮を圧迫する環境が続く。
 それでも、全国を樹林化、園林化する運動は展開されてきた。3月初めの北朝鮮はまだ「春遠し」である。しかし、訪れる春を緑や艶やかな花で飾るため、この日は朝早くから多くの市民が作業服姿にシャベルやツルハシを持って外に出た。

 今年は日朝、朝米、南北関係が順調とはいえない。そのためか、緊張した植樹デーの標語が目立った。党中央委員会・党中央軍事委員会共同スローガンは、「山林復旧戦闘を自然との戦闘」としている。
 金正恩第1書記は、幹部の前にした演説で「国の山林を10年内に無条件復旧しなければならない」と強調した。特に、「山に登って木を濫伐するのは逆賊も同然」だと厳しい表現で、不法伐採を断罪した。そして、金正恩第1書記自らも空軍部隊を訪れパイロットたちと共に植樹を行なっている。

 この日、指導者の呼びかけに応えて、北朝鮮全域に387万8000余本の木が植えられたという。北朝鮮は10年間で全国の山々の緑を取り戻すことを目標にしている。
 目標が達成されるなら、2025年には北朝鮮のすべての山が緑に覆われる。長い視点で成果を定めることができるのは、若い指導者を持つ北朝鮮ならではかもしれない。
 若い指導者を持つ国の政策が結実することはないなどと、国際社会は見くびってはいけない。





(Asia Watch Network 小堀新之助)












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