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見出し花婿の結婚衣装        (2015年6月17日)
日)



(右)チェ グァンミョンさん



(右)リ ナムヨンさん

 梅雨入り。うっとしい気分になる。しかし、6月は衣替えの季節でもあり、夏の制服を目にしたり、爽やかな夏服を着こなす人に出会ったりすると、初夏の訪れを感じる季節でもある。
 結婚を意識したカップルにとっては「ジューンブライド(June bride)」、6月の結婚式は、気になるだろう。欧米では6月に結婚すると幸せになれるといわれている。日本でも数十年前からそう言われてきたが、実は、6月の挙式はそれほど多くないという統計が、厚生労働省から出ている。

 所変わって北朝鮮。結婚式のピークは4〜6月だという。花が咲きほころぶ季節の週末の名所や景勝地は、婚礼のためのカップルが目立つ。
 特に、新婦が着飾る朝鮮の女性民族衣装、チマ・チョゴリは華麗かつ優雅で、花咲き誇る風景の中で艶やかな姿が際立ち人々の目を引く。
 北朝鮮の結婚衣装は新婦がチマ・チョゴリ、新郎はスーツ(洋装)が一般的だった。しかし、最近では新郎も民族衣装のバジ・チョゴリで身を飾る。新しい世代の若者らに朝鮮民族が創造した伝統文化を引き継いでもらい、さらに発展させたい、という北朝鮮当局の思惑もあるようだ。若者たちに、祖先の創造したバジ・チョゴリを着て民族の優れた伝統に誇りを持て、ということである。
 世界遺産でもある高句麗壁画古墳にはバジ・チョゴリ姿の男が描かれていて、この衣装が朝鮮史のなかでも悠久性を持つことを示している。

 高麗空港総局の職員のチェグァンミョンさん(32歳)は、「博物館でのみ見物できるバジ・チョゴリを婚礼の日に着のは気が進まなかった」と話す。しかし婚礼当日、バジ・チョゴリを着てみると、人々の羨望の眼差しを感じ、嬉しく誇りに思ったという。
 結婚を控えた彼の友達は、婚礼にはバジ・チョゴリを着ると皆に誓ったそうだ。

 任務中に足を負傷したリナムヨンさん(30歳)は北朝鮮でいう「栄誉戦傷軍人」である。バジ・チョゴリを着て婚礼をあげた。「友人・知人から結婚祝として真新しいスーツなどをプレゼントされましたが、結婚式には朝鮮民族の誇りある衣装を身に着けたかった」と笑みを浮かた。車イスで颯爽と新婚生活を送る姿は、若い2人が暮らす楽浪区域の人々に爽やかな印象を残している。

 金正恩第一書記は、先代領首の遺訓の実現を目指す一方で、朝鮮民族の伝統を活かし発展させることも重要だと強調した。結婚シーズの最中、北朝鮮の衣装店にはバジ・チョゴリへの注文が殺到している。





(Asia Watch Network 村上知実)












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