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見出し平壌時間実施、歓喜の北と戸惑いの南  (2015年8月19日)
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平壌鐘




8月15日、平壌鐘が打ち鳴らされた




平壌鐘の音を聴く市民





平壌時間の実施をリポートする海外メディア

 北朝鮮では15日、新しい標準時である「平壌時間」が始まった。「日帝残滓の清算」(朝鮮中央通信)ということで標準時を東経135度から朝鮮半島中央部の東経127.5度を基準とした。
 これによって、日本や韓国と30分の時差が生じる。これまで、ラジオ放送の朝鮮中央放送は日本時間の午前6時に始まっていたが、16日からは日本時間の午前6時30分の放送開始となった。

 平壌市にある朝鮮王朝時代の建物、大同門の横には北朝鮮の国宝・「平壌鐘」がある。この鐘は1714年に火災で失われ、1726年に修復され今日に至っているが、朝鮮解放の翌年、1946年1月1日の0時に33度打ち鳴らされた。
 そして解放25周年の70年の8月15日、再び時を取り戻した象徴として、平壌鐘が打ち鳴らされた。
 平壌時間について市民の声を聞いた。

Q:「平壌時間」をどう思いますか?
A:(牡丹峰区域の住民
 ハ・ヒャンミョンさん/89歳)
 私は日帝の植民地時代も体験しました。自国の時間さえ奪われたわが民族の悲しみについて 今の若者たちはよく知らないでしょう。日帝は昼の12時になると東京時間で鳴らす サイレンの音に合わせて「正午黙とう」を押し付けるなど、朝鮮人たちの民族性を抹殺することに 狂奔しました。私はそれに反抗した理由で学徒兵に徴集されたが、途中で逃げまわっていました。
 今、「平壌時間」に合わせて鳴らす鐘の音を耳にすると胸がすうっとします。
Q:「平壌時間」に合わす光景を見に来たのですか?
A:(中区域の住民
 キム・ミョンシルさん/24歳)
 今夜、「平壌時間」を取り戻す歴史的な瞬間を体験したくてたまらなかったです。朝鮮人たちが自分の時間を取り戻したのは素晴らしい快挙です。
Q:「平壌時間」に合わした感情はどうですか?
A:(4.25体育団のダイビング選手
 金 菊香さん/16歳)
 うちの時計は私が合わせました。今日から私のすべての訓練と生活はこの「平壌時間」です。私は今度、国際水泳連盟(FINA)世界選手権大会で金メダルを獲得しましたが、来年のオリンピックでも必ず優勝する決意です。「平壌時間」にあわせて鳴り響く秒針の音は特別に意味深く聞こえます。
Q:お年をめされているようですが「平壌鐘」と何か縁がありますか?
A:(平壌市中区域大同門棟の住民
 シン・ドチョンさん/77歳)
 朝鮮人で「平壌鐘」と縁のない人はいないです。8月7日、日帝に奪われた時間を100年ぶりに取り戻すという記事を「労働新聞」で読んで待ち遠しかったです。
 「平壌鐘」の鐘音の谺(こだま)は、私に国を守れと言っているようです。
Q:33回の鐘の音を聴くのに時間はどれぐらいでしょうか?
A:(民族遺産保護指導局部局長
 ロ・チョルスさん/52歳)
 7分間ほどです。鐘を撞く間、私は民族史に残っていた日本の汚物を処理していると思い、胸がどきどきしました。


 平壌時間の実施で韓国側には戸惑いがみられる。17日からは開城工業団地の出入り時間が変わった。平壌時間で実施されるため、開城工業団地の最初の出入り時間が30分遅れることになった。
 韓国統一部は「民族同質性に反する措置」と平壌時間の実施を批判している。
 南北対話も南北で異なる標準時間のように、ずれたままなのだろうか。


(AsiaWatch Network 村上 知実)














English version (英語版)


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