本文へスキップ

アジア・ウオッチ・ネットワークはアジアに幅広い取材アンテナを張ります。

アジア・ウオッチ・ネットワークAsiaWatchNetwork


見出し続・北朝鮮とブランド製品       (2015年9月22日)
日)
日)





万景台慶興食料工場の生産コントロール室


万景台慶興食料工場 キム・ジン支配人


慶興指導局 キム・ミョンフン局長


リ・チョルサムさん
 2年前、このフォーカスで「北朝鮮とブランド製品」(2013年9月20日)を紹介した。経済制裁が続く中、海外のいわゆる“ブランド製品”は入らない状況に変化はないが、国営企業がブランドを意識した販売戦略は順調に行っているようだ。

 前回取り上げたとのは「ポムヒャンギ(春の香)」。化粧品のブランドだった。
 今回は「慶興(ギョンフン)」と「先興(ソンフン)」を紹介したい。食品関連のブランドで、双方とも慶興指導局傘下の工場で生産されるから、姉妹関係にあたる。
 まず、「先興」ブランドの食品が人気を集め、その後「慶興」製品の需要が急増している。
 2つのブランドがヒットした理由について慶興指導局傘下、万景台慶興食料工場のキム・ジン支配人(49歳)は「数年前、外国製の食品がたくさん並んでいましが、それらは化学的方法で味や色を出しています。最初は人々の好奇心を集めましたが、健康に良くないようで、外国製食品は売れなくなりました」と述べた後、「わが人民の嗜好と体質に適う食品を作ろうと研究を重ねた結果、人体に無害な国内の天然香料、色素を取りあわせて生産を始めたが食品の評判がとてもよかった」と説明した。

 今、この工場ではビール、パン、菓子、砂糖、など6品種、200種類の食品を生産している。
 キム支配人は「わが社の代表的な食品である白米揚(煎餅のようなもの)は、この工場で初めて生産しました。市民の間で大好評を得ています」と胸を張る。

 慶興指導局のキム・ミョンフン局長は(51歳)は“慶興”のブランド名を経営戦略、企業戦略のうえから活用する計画を練っている。
 「わが国のビールは大同江(テドンガン)ビールが有名です。しかし、この工場で生産を開始したビールも好評です。近いうちにトップの座を“慶興ビール”が大同江ビールから奪います」と語る。

 普通江区域に住むリ・チョルサムさん(31歳)も慶興製品愛用者の一人だ。「化学的方法で食品の味や色を出す外国製品は健康に良くないでしょう。わが人民の体質と嗜好に合った食品を望みます。万景台慶興食料工場の白米揚げは味も良く、値段も安い。子供達には大人気です」と話す。

 これまで、北朝鮮の企業は、競争意識がない、コスト削減努力がない、などマイナスの印象が強かったが、ブランド意識が根付くようになり企業に民族的誇りと自負心が芽生えてきたようだ。
 こうした向上心や競争意識は、良い製品を生む原動力だ。軍事力の次は、庶民生活のレベルアップが求められている。


(AsiaWatch Network 村上 知実)














English version (英語版)


Photo


ビデオ