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見出し経済制裁と国産化        (2016年2月18日)
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平壌幼児用食品工場


平壌幼児用食品工場の機械制御室


平壌幼児用食品工場の製品




チャ・ソンチョル 技師長







 ロケット開発を続ける北朝鮮。外国メディアは、これまでロケットやミサイルが発射されると外国製部品が多く使われていると報じた。しかし、2月7日に打上げられたロケット「光明星号」は、韓国国防省でも「相当部分は独自開発している」と認めている。

 北朝鮮は経済制裁でヒト、モノ、カネの流入が厳しく制限されている。しかし、経済制裁への対抗処置として自力更生に基づいた国産化を重要な政策として打ち出してきた。国産化重視は、何も軍事面だけではないようだ。
 ハイテック技術が求められる飛行機や地下鉄の車両製造、さらには食品生産技術にまで及ぶ。最近では平壌幼児用食品工場が高い水準で国産化を達成し、近代的モデル工場として生産を開始した。
 チャ・ソンチョル(車成哲)技師長は国産化への苦労を次のように語った。

<問>工場に入る時、豆乳運搬車が列を並んで出ている光景を見た。どんな製品を生産しているのか?
<車技師長>わが工場では乳児用粉ミルクと栄養重湯粉、豆乳と大豆発酵乳をはじめ、20種類の幼児用食品を生産している。

<問>国産化の比重が高いと言われたがどのくらい?

<車技師長>発酵タンク、実験設備、分析設備など工場の設備を78%も国産化した。この前、工場を訪ねた金正恩第一書記は国産化の比重を高めたことについて満足を表した。

<問>設備の国産化は容易なことではないでしょう?

<車技師長>はい。多くの難関にぶつかった。包装工程設備の設計は不慣れなことだった。私たちは当該部門の助けを借り、精根を尽くしていよいよ発展された国々に劣らぬ包装工程設備を立派に設計した。

<問>国産化で難しかった問題は?
<車技師長>豆乳の容器洗浄および包装工程の無人化でした。ほかのロボットは大体、把握していたが移し積みロボットの製作は初めてなので成功する見込みがなかった。特に試運転で10回も失敗し動揺した。しかし、途中で諦めると国産化は駄目だと思い、再度立ち上がって金策工業総合大学の科学者たちと力を合わせ、わが国初の移し積みロボットの製作に成功した。

<問>国産化に力を入れた動機は?
<車技師長>ご周知通り、米帝と敵対勢力の敵対視政策は一層深化しつつある。国産化は単に経済実務的な問題でなくわが制度を守り、資本主義を圧倒するための戦いとも言える。だから我々は工場の近代化を実現する上で何よりも国産化を目指した。

 チェ・ソンチョル技師長の話を聞く限り、制裁による経済への直接的な、かつ大きな効果があるかどうかは疑問だ。むしろ、自力更生の精神を刺激し、米国や日本への対立心が高まっただけかも知れない。


(AsiaWatch Network 村上知実)














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