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見出し特別供覧 「金日成主席と日本」 12."韓日会談"の即時中止を……金日成主席の回答  
日)

 1964年4月17日、ロイター通信はワシントン発のニュースとして、日本を訪問して帰国した米国防次官ジルパトリックの次のような発言を伝えた。「アメリカは、日本が太平洋西北部の防衛をこれまでより多く受け持つべきだと考えている。特に、日本が将来、朝鮮半島の一部を含む地域を守るのに十分な『監視的戦闘力』をもつことを期待している。そうすれば、韓国で再び紛争が起こった場合も、韓国はアメリカの師団再増強に依存する必要がなくなるだろう」。
 これに先立つ同年1月30日、南朝鮮の東洋通信は、米国務長官ラスクは日本と南朝鮮を訪れ、「2月中に本会談を開き、5月に国交正常化を実現するよう要求した」。と報じた。アメリカの積極的な督励と露骨な干渉のもと、日本政府と南朝鮮当局は第6次「韓日会談」を1964年3月に締めくくって4月に調印し、5月に批准することに合意した。しかし、この計画は、同年3月24日に始まってたちまち南朝鮮全域に広がった青年学生と人民の「韓日会談」反対闘争により挫折した。
 こうした状況下で共同通信社の岩本清専務理事は、1965年4月、ジャカルタ特派員を通して、バンドン会議10周年記念行事に参加するためインドネシアを訪問していた金日成主席に、国際情勢と日朝関係に関する質問を提起した。その時の質問と回答は次のとおりである。

問:「日韓会談」で懸案の諸問題が原則的に合意に達しましたが、貴国と日本の将来および南北朝鮮統一の観点からどのようにお考えですか?

答:「韓日会談」に対するわが政府の立場はすでに度重なる声明を通じて表明されました。もともと「韓日会談」は、アメリカが「東北アジア軍事同盟」を結成して、日本軍国主義勢力をアジア侵略の「突撃隊」に利用
する目的で仕組んだものであり、ここで日本政府は、アメリカの侵略計画に積極的に加担する代価として南朝鮮に浸透しようと企み、ひいてはアジア支配の昔の夢を実現しようと妄想しています。南朝鮮「政権」は、南朝鮮をアメリカ帝国主義と日本軍国主義の二重の植民地として売り渡してでも、崩壊しつつある自分の傀儡統治地盤を維持し、わが祖国の分裂を永久化しようとして「韓日会談」を積極的におし進めています。
 「韓日会談」は、朝鮮の平和的統一を妨げ、日本軍国主義勢力の対外膨張を実現しようとするものであって、朝日両国人民の根本的利益にひとしくそむくものであります。朝鮮民主主義人民共和国政府と朝鮮人民は、アメリカ帝国主義者の指図を受けて南朝鮮傀儡政権と日本政府が進めているこのような陰謀に決定的に反対します。「韓日会談」で論議されている懸案の問題について言えば、南朝鮮傀儡当局と日本政府がいかなる合意に達しても、それはすべて無効であります。
 南朝鮮の傀儡政権は、アメリカ帝国主義の銃剣によってつくりあげられたものであり、それは絶対に朝鮮人民を代表することはできません。朝日両国間の関係で歴史的に生じた諸問題は、朝鮮人民の総意を代表することのできる統一された朝鮮人民の政府が樹立された後に、公正かつ合理的に解決されなければなりません。現在、南北朝鮮の全人民の間では、「韓日会談」に反対する怒りに満ちた闘争が力強く繰り広げられており、とくに南朝鮮青年学生たちの強力な反日、反政府デモが再び繰り広げられはじめました。「韓日会談」に反対する闘争は、日本人民の間でも広範に繰り広げられています。朝鮮人民は日本人民のこの正義の闘争に全面的な支持と連帯を送っています。犯罪的な「韓日会談」は粉砕されなければならず、朝日両国間の関係はあくまでも両国人民の利益にかなうよう、平和と友誼に基づいて正常化されなければなりません。

問:貴国の経済状態はどうであり、これと関連して日朝両国間の貿易をどう発展させたらよいか、具体的にどのような構想をおもちですか?
答:わが国の人民経済は社会主義制度の優位性と朝鮮人民の勤勉な労働によって、たえず速いテンポで発展しています。工業と農業生産が急速に成長し、いま人民経済のすべての部門で全面的な技術革命と広範な建設事業が進められています。われわれは、すでに民族経済のゆるぎない自立的土台を築きあげ、他の国ぐにとの通商関係を広く発展させることができるようになりました。現在、わが国と他の多くの国ぐにとの貿易関係は日増しに拡大発展しています。日本との貿易関係について言えば、それはもっぱら日本政府の態度にかかっています。日本政府当局が朝日両国間の貿易関係の発展に人為的な障害をつくりださず、非友好的態度を改めるならば、両国間の貿易は発展するでしょう。

問:現在のアジア情勢のもとで、日本に対してどのような期待、あるいは要望をおもちですか?
答:われわれは、日本がアメリカ帝国主義の従属から脱し、真の平和愛好国としてアジアの隣接諸国との善隣関係を発展させるようになることを期待します。

問:貴国と日本との政治的・経済的関係を改善するためにはどのような条件が必要だとお考えでしょうか?
答:朝鮮民主主義人民共和国政府は、隣邦である日本と正常な関係を結び、善隣関係を発展させるために常に努力しています。しかし日本政府は、朝鮮民主主義人民共和国に対して引き続き敵視政策をとっています。われわれ両国間の関係を改善するためには、なによりも日本政府がこのような政策を改めることが必要です。現段階において日本政府は、南朝鮮当局と不法に進めている「韓日会談」を即時中止し、すでに仮調印した協定を廃棄すべきであります