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ベトナム戦争と韓国       (2013年10月1日)

ベトナムの韓国軍

 日韓の間で「歴史認識」での対立が目立つ。過去の植民地支配をめぐって韓国は、従軍慰安婦問題などを取り上げ「日本はいまだに過去の誤りを認めていない」と批判する。この20年間、こうした韓国の厳しい「攻め」を見てきたが、逆に韓国が歴史認識問題で「加害者側」になるケースがある。ベトナム戦争である。
 韓国は米軍・南ベトナム軍を支援するため、ベトナム中部を中心にのべ約32万人の兵力を派遣したといわれる。米国からの特需や援助がベトナム参戦の理由の一つだった。また、北朝鮮と対峙していた韓国にとって「共産侵略者(北ベトナム)と戦う自由ベトナム(南ベトナム)への支援は、国土防衛策にもつながる」という「名分」もあった。「猛虎」など部隊に勇ましい名前が付けられた韓国軍の戦いぶりが、明らかになるのは、韓国社会の民主化が定着しつつあった90年代半ばからだ。民間人虐殺の実態が、報道されるようになり、被害者のベトナム住民の体験・目撃談が取り上げられた。大統領となった全斗煥・盧泰愚両氏は、当時、現地軍の指揮官でもあった。

 わたしの友人の経験だが、ベトナム中部の町を歩いていた時、突然、年老いた女性に後ろから石を投げられたことがあったという。この友人はベトナム語が話せたので聞くと、この女性は「息子が韓国軍に殺された。韓国人がにくい」と話したという。友人を韓国人と見違えたのであるが、被害者は韓国軍の悪行を忘れていないのだ。
 韓国がベトナムと国交を結んだのが1992年。この間、韓越の関係は経済分野を中心に強化された。最近も朴槿恵大統領が訪越したが、報道によると「韓国軍の過去の残忍な行為」について公式の場では、話題にもならなかったという。大統領は、ベトナムの国父、ホー・チ・ミンの廟参拝、献花の時を含め戦争の歴史にはまったく触れず、もっぱら経済協力問題に終始した。

 ベトナム派兵は、大統領の父・朴正煕大統領(当時)の決断で行われたもので、尊敬する父の「参戦の決断」に対する配慮が、謝罪することをためらわせたのか。韓国メディアの一部から「韓国が日本に対してしきりに歴史を直視せよと言い続けていることと、矛盾するではないか」との指摘の声があがったという。皮肉なものだ。

















                                         







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