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独立戦争と民族感情     (2014年2月22日)




ベトナム社会主義共和国最初の内閣
(1945年9月3日)





南ベトナム解放戦線の兵士に捕虜にされた
アメリカ空軍兵士(1973年)
  フランスの国際漫画祭で従軍慰安婦を描いた作品展が開催され、米国では、「日本海」の表記について
「東海」を併記するよう求める----韓国の執拗とも思える「反日攻勢」にうんざりしている方も多いと思う。
韓国、東南アジアの新聞特派員として取材した経験から、この韓国の「反日攻勢」について考えてみたい。

 東南アジアの国々の多くは、植民地にされ、侵略された経験を持つ。日本に支配された韓国も同様に多大な被害・迷惑をこうむった。しかし、双方の過去の歴史に対する姿勢は違うように見える。
 例えば、ベトナム。19世紀後半から20世紀中葉まで、ベトナムは仏の支配を受けた。次いで日本の仏印進駐、仏との独立戦争、そして米国を相手にしたベトナム戦争と続いた。この歴史をみればベトナムが、かつての支配国、戦争相手に対して怨念を持ち、その行為を非難し、謝罪を要求してもおかしくない。
 しかし、いまベトナムが日本を非難することはまずない。複数の国から支配・侵略を受けてきたベトナムは「過去にフタをして未来に向かう」をもとに、どの国に対しても過去の歴史を持ち出さないのだ。
 ベトナム戦争に参戦した韓国に対しても、である。民族感情でも、戦って勝てば、その後の関係は対等に
なるのだ。そこには、経済発展のためには、いたずらに「過去」を振りかざし、外国からの支援をストップさせてはならない、との判断もある。
 さらにもう一つ、「正義の戦争のすえ独立を勝ち取った」という意識を見逃せない。「独立と自由ほど尊いものはない」というホーチミンの言葉を信じ、大国の仏・米との戦いに耐えた誇りがある。 
 一方の朝鮮半島。日本の敗戦がそのまま解放につながり、米ソの分割統治・分断のすえ南北朝鮮の建国となった。いろいろな見方があるが、ベトナムやインドネシアなど植民地支配国に対する戦争や抵抗の結果、独立を果たした国とは明らかに違う。そのわだかまり鬱憤(うっぷん)が韓国にある。

 日本の指導者の言動が韓国の歴史観を刺激する時、そうした民族感情のわだかまりが噴き出すのかもしれない。日韓関係の危うさは、そこにも潜む。歴史を前に双方が民族感情を抑えながら「過去を忘れず、現実をふまえて未来へ向かおう」を実現するのは、相当な努力が要る。














                                         







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