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中越戦争35周年       (2014年4月1日)




 中越戦争が起きてから35年が経つ。ベトナムの首都ハノイでは、それに合わせた「反中デモ」が行われた。約100人が集まったが、警察は排除せず、デモを容認した形となった。南シナ海における領有権問題で強硬姿勢を示す中国に対するけん制、として今回は容認したといえる。

 中越戦争は、両国関係の歴史的な対立やその複雑性を反映しているが、中国の周辺外交の特徴を示すサンプルとしても重要だ。当時、カンボジアのポル・ポト政権は、住民虐殺をともなう恐怖政治を行った。中国はこの政権を支援した。
 中ソ対立が深刻化する中、ベトナムはソ連側に立ちながらカンボジアに侵攻。ベトナム戦争時に中国は北ベトナムを支援しており、統一ベトナムによる親中のポル・ポト体制の切り崩しを裏切りとみなし、中国は「懲罰」と称し、北部ベトナムに侵攻した。1979年2月17日のことである。
 第二次大戦後の中国の周辺外交を検証してみると3つの原則があることに気づく。一つは周辺に強大なパワーの存在を許さない。二つ目は、周辺国の弱体化を防ぐ。弱体化すれば、米国など西側勢力に支配され、強い影響下に置かれる。三つ目の原則は、周辺国が、「世界の火薬庫」になり、大混乱を引き起こすような事態を防ぐ、である。中越戦争は、一つ目の原則に沿って起きたといえるだろう。

 ベトナム戦争を勝利し、大きくなったベトナムが、ソ連との友好関係を背景にカンボジアやラオスを視野に入れた、敵対的な「インドシナ連合」を形成することは、中国への直接的な脅威につながる。
 二つ目、三つ目は、朝鮮半島のケースだ。北朝鮮が崩壊し、米韓主導の朝鮮統一となれば、在韓米軍が
中国国境まで押し寄せる。また、核兵器を持つ北朝鮮が「暴走」すれば、朝鮮半島は、統制不可能になる。このため中国は、北朝鮮をなだめすかしながら支援し、その崩壊と混乱を防いできた。中国にとって朝鮮半島は「東大門」の要所で、インドシナは中国の「柔らかい脇腹」なのだ。
 ハノイのデモ参加者は「79年を忘れない」と書いた鉢巻きをして、中国に対する抗議と中越戦争犠牲者への追悼の意を示した。中国が南シナ海で高圧的な態度をとり続ければ、そのたびに「脇腹」が痛み出す。中国当局は、これをどう診断しているのだろう。















                                         







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