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アジアの変動         (2014年5月13日)

アンガス・マディソン氏

 2014年は、第一次世界大戦の勃発から100年の節目の年である。この大戦に日本も参戦し、戦勝国となり「一等国」の仲間入りをした。そして太平洋戦争での敗北。日本は奈落の底に落ちるが、戦後復興を成し遂げ、経済大国の道へと進む。この100年は、一度は沈んだものの日本が先進主要国の座につき、それを維持した歴史だったといえる。
 しかし、ここに来て世界は大きく変わった。オランダの経済学者、アンガス・マディソンの試算によると、アヘン戦争前の1820年、世界に占めるアジア地域(中国・インド・日本・東南ア)のGDP(国内総生産)の比重は50%を超えていた。中国は単独で20〜30%。産業革命を実現した英国のGDPは5%弱にすぎなかった。
 それが、第二次大戦後の1950年になると立場が完全に逆転する。欧米諸国のGDPの割合は、50%を超えアジア諸国の割合は約20%弱に。しかし、アジアは「成長センター」となり、2001年には、日本を含めアジア諸国のGDPの割合は、ほぼ40%弱まで回復した。そして中国の台頭である。
 2010年に中国のGDPが日本を超え、世界第二位の経済大国になった。2001年の中国のGDPは、日本のわずか32%。この10年で追い付き、追い越した。韓国を見ても1人当たりの国内総生産(GDP)が2016年に3万ドルを超え、購買力基準では翌年に日本を超える、という予想さえもある。いまでは想像もつかないが、1960年初頭ごろ、韓国は、ビルマ(現ミャンマー)、フイリピンよりかなり下、世界の最貧国のひとつ、とさえ言われた。

 韓国では、いま「用日」という言葉がメディアをにぎわす。「反日」や日本に追いつこうという「克日」が叫ばれた。「用日」は「経済や安保で日本を利用する」という意味である。韓国の国際的地位向上と日本の相対的な衰退から出てきた、「対等な立場」からの発想だろう。

 このように中韓はじめ日本の周辺環境は、変わり、さらにその状況は変動するだろう。この「富の歴史」の推移を冷静に受け止めたい。為政者は、その現実を認め、的確な内政・外交のかじ取りが求められている。それは日本だけではない。日中米のパワーが交錯する東南アジアにとっても他人ごとではない。
















                                         







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