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ASEANの「川」と「海」     (2015年7月18日)





第7回日本・メコン地域諸国首脳会議
(東京/7月4日)写真:内閣広報室
 カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの4カ国の首脳が地域活性化などについて協議する会議が、先月22日にミャンマーの首都ネピドーで開かれた。4カ国の頭文字から「CLMV」と呼ばれるが、
ASEAN(東南アジア諸国連合)の分科会のような存在で、メディアもあまり注目していない。
 だが、今回の首脳会議で出された声明には、今後のASEANの動向に関連する重要なメッセージが含まれていた。

 ASEANは、年内に経済共同体(AEC)を発足させる。それを念頭に、CLMV声明は、ASEAN内の格差縮小の必要性をアピールした。CLMV4カ国は加盟後発国で、経済発展や地域開発の面で、隣接するタイやマレーシアなどと格差拡大が懸念され、その「経済的属国」になってしまう、との危機意識がある。
 この会議に続き、7月初旬には、東京で「日本・メコン地域諸国首脳会議」が開かれている。日本とメコン川流域5カ国による首脳会議で、共同文書「新東京戦略2015」を採択し、安倍晋三首相は、この戦略に沿い、今後3年間で7,500億円規模の支援を行う意向を表明している。

 首相は「高い経済成長を続けるメコン地域はパートナーだ。インフラ開発に質量両面で貢献していく」
と述べ、積極的支援を進める考えを示した。新東京戦略は、インフラ整備を通じた人材育成や環境への配慮などの重要性を指摘したほかアジア開発銀行(ADB)など国際機関との連携の強化も打ち出した。
 多分に中国けん制の意味もあるが、7,500億円の支援は、この東南アジアの大陸地域での「質の高いインフラ整備・経済成長」において大きな支えになる。

 しかし、こうしたASEANの「川(陸)」に向かいがちな経済協力・支援の姿勢は、インドネシア、フィリピンといった「非メコン圏」の国々にとってはおもしろいわけはない。この2カ国に加え、ブルネイ、マレーシアが中心になって、島嶼部の広域開発の本格化を目指し、支援の「潮目」を変えようとしている。その頭文字からとった「BIMP広域開発」がそれだ。
 具体的には港湾整備、水力発電や資源開発などが挙げられている。アジア開発銀行や日本などからの資金が支えになる、と期待されている。

 CLMV4カ国の首脳会議は、2004年から開かれているが、ASEAN経済の拡大・域内での経済交流の深化を反映して、次第に本体(ASEAN)や日本などに物を言うようになってきた。BIMPも同様の存在になるのか。












                                         







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