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分担率と国際貢献           (2015年9月4日)



国連本部


マレーシア山岳のトンネル掘削工事
 いうまでもなく国連は、世界の平和や安全の維持などを目的とする国際的機構である。第二次大戦の戦勝国(連合国)が中心となり、米国をはじめとする大国が安全保障理事会の常任理事国として君臨し、「戦争と平和」の問題に対処してきた。
 敗戦国の日本は、1956年になって80番目の加盟国になった。以来、安全保障理事会の非常任理事国、経済社会理事会の理事国にたびたび選出され、そのポストが「指定席」と言われるようにになった。
 最近では、安全保障理事会の「常任理事国入り」取り沙汰されていることは周知の通りだ。

 この間、約60年にわたり、国力の増強に伴い、増え続けてきたのが国連の通常予算における日本の分担率である。分担率は、国民総所得(GNI)の世界合計に対する各国の比率などを踏まえて算定される。資料によると、日本の分担率は、「日本経済の黄金時代」といわれる1980年代になるとその比率は10%と前後となり、2000年には、20%を超えとピークを迎える。
 しかし、中国の台頭、「失われた20年」と言われる経済停滞で現在は10.83%と80年代の水準まで低下している。
 
 報道によると、今後、この比率がさらに低下し、16〜18年の通常予算で、分担率が2桁を切って9.68%となる見通しであるという。分担率は、各国の「支払い能力」を反映しており、3年ごとに見直しが行われる。2桁を切れば1982年以来だ
 分担率の順位は米国(22%)に次ぐ2位で変動はないが、現在6位の中国の分担率は来年から7.92%で、日本に次ぐ3位になるという。かつては日本の分担率だけで、安全保障理事会常任理事国の英・仏・中・露の合計を上回っていたといい、隔世の感がある。

 国連分担率の数字とともに「世界の中の日本」の現状を示す指標の一つとして注目されるのは、政府開発援助(ODA)だろう。ODAは、国際紛争で直接的な武力行使をしない日本にとって存在感を示すエネルギー源である。日本の援助額は、1989年に米国を追い抜き、世界最大の援助国となったが、財政再建の一環として削減を迫られ、米・英・独・仏に追いつかれ、追い抜かれた。

 国連の分担率・ODAの実績をどう評価するのか。国連分担率の設定は、GNIや「支払い能力」やといった客観的な物差しが基準となるが、ODAに関して言えることは、その拠出額の増減は、原則的に日本政府、国民の「意思」が決めることになる。
 日本のODAの推移は、質と量の両面で東南アジア諸国などの途上国が熱い視線で注目していることを忘れてはならない。








                                         







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