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合同軍事演習           (2018年1月16日)




多国間合同軍事演習「コブラ・ゴールド」
(タイ/チャンタブリ県 2014年)
 2月に韓国の江原道・平昌で冬季五輪が開かれる。この地は、北朝鮮と近く、朝鮮半島の緊張の高まりとともに大会開催さえ危ぶむ声もあった。
 新年になり、トランプ米大統領は、五輪開催中に米韓合同軍事演習を行わないことを決め、また韓国と北朝鮮との南北会談も実現し、ひとまず戦火の危機は去った。

 ここ数年の朝鮮半島の動きをみると、米朝・南北対立を先鋭化させてきた一因は、この米韓合同演習実施にあった、と思える。合同軍事演習は、春に実施される在韓米軍主体の野外機動演習を柱にした演習と秋の韓国軍主体の指揮所演習がある。
 この大規模な定例の合同軍事演習は、1976年から始まり、当時は「チームスピリット」という名称で知られた。米韓は防御的な演習と位置付け、毎年行ってきた。1991年末に、南北間の和解などをうたった「南北基本合意書」の締結、「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言」により翌1992年、いったんは「チームスピリット」は中止された。
 わたしが新聞社のソウル特派員時代、中止前の「チームスピリット」を何回か取材した経験がある。韓国の南、製鉄所の町と知られる浦項での 大規模な上陸訓練だった。「韓国防衛」の演習であるとしつつも、北朝鮮に米韓の圧倒的な軍事力を見せつけるのが目的でもある。
 おびただしい数の艦艇、それに乗り上陸してくる武装兵士や空を飛び交う航空機に圧倒された記憶が残る。2000年代に入ると、北朝鮮の核・ミサイル開発の進捗により、合同軍事演習は最大時には参加兵力20万人を超える規模で繰り返されてきた。
 これに対し、北朝鮮は「侵略を目的とした演習である」として準戦時体制や戦闘動員体制を敷いて対抗した。実際、米韓合同演習は毎回、北朝鮮の猛反発を招いているのが実情で、弾道ミサイル発射などの強硬な対抗措置に至ったこともあった。「緊迫した朝鮮半島情勢を一触即発の核戦争の局面へと追い込む重大な軍事的挑発だ」というが北朝鮮の主張である。

 米国はタイでも合同軍事演習「コブラゴールド」を行っている。米韓合同と違うのは、日本、韓国、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど多数の国が参加、中国もオブザーバーとして名を連ねることもある点だ。災害援助や人命救助など人道支援活動に関する訓練が主目的だ。
 米韓側も当初、北朝鮮に対して合同演習の視察を提案したこともあったという。実際に演習を見せ、「韓国防衛」の演習という点を認識させる狙いがあったからだ。双方が敵意むき出しのいまでは考えられないが…。












                                         









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