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ガンジー              (2018年2月23日)


 インド独立の父であるマハトマ・ガンジー(1869〜1948年)。非暴力主義を貫き、不服従運動をリードした、この偉人が暗殺されたのは、ちょうど70年前である。
 若き日、英国に留学し、弁護士になり、南アフリカでインド系住民の人権活動に従事した。帰国後にインド独立運動を率いた。
 1948年1月30日、ニューデリーでヒンドゥー至上主義者に銃撃され死亡した。
 命日のこの日、ガンジーが火葬された首都ニューデリーでは、多数の人々が追悼に訪れた。ガンジーはヒンドゥー教徒とイスラム教徒の融和や、カースト制での「不可触民」への差別の撤廃を訴えた。
 しかし、インドでは今も宗教暴動やカースト差別が続いている。追悼者の中から「平等なインド社会を目指したガンジーの思想に反する。インドがまたガンジーを必要としていると感じた」との声も上がった。

 宗教暴動といえば、2002年1月に現地取材をしたことがある。ヒンドゥー教徒の乗った列車がイスラム教徒に放火された事件をきっかけにした西部グジャラート州の暴動である。
 1,000人以上の死者が出て、軍が中心都市アーマダバードなど4都市に計約3,000人の兵士を配置したほどだった。死者の多くはイスラム教徒で、当時、現地から「宗教暴動は、グジャラート州の最大都市アーメダバードに関しては陸軍部隊の増員などで一応、沈静化の方向に向かっている。 列車放火事件に対するヒンドゥー教徒の報復は、都市部では主にイスラム教徒が経営する商店やモスク(イスラム礼拝堂)などが対象となった。一方、地方ではイスラム教徒の住居への襲撃が相次ぎ、一家全員死亡などの悲劇が起きている」という記事を送った。

 グジャラート州といえば、ガンジーの誕生の地である。そこで起きた宗教暴動の虐殺の悲劇に驚いた記憶がある。
 インドの現首相のモディ氏は、ヒンドゥー・ナショナリストと言われ、この時はグジャラート州を州政府首相として統治してきた。 暴動について、今でも「モディ氏は、暴力を止めるのに対応が不十分だった」との批判にさらされているという。宗教対立そして暴動の余韻や火種はいまも残っているわけだ。

 これはインドに限った問題ではないし、宗教・民族対立などを背景にヘイトスピーチが世界を覆っている。これは「言葉の暴力」である。いま、改めて「弱者への抑圧は恥ずべきこと」と非暴力主義を貫いたガンジーの思想に学ぶべきだろう。












                                         









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