本文へスキップ

アジア・ウオッチ・ネットワークはアジアに幅広い取材アンテナを張ります。

アジア・ウオッチ・ネットワークAsiaWatchNetwork


メニュー訪 朝 記

#2  薄れる日本の存在




゙喜勝・歴史研究所所長







北京空港の高麗航空機
 3年前「安重根烈士百年記念行事」が北朝鮮、韓国の共同主催でおこなわれた。1990年10月中国・黒竜江省ハルピン駅で朝鮮総督府初代総督であった伊藤博文を射殺した安重根を称え、10.26(暗殺事件)から翌年処刑(1910.3.26)までの4ヶ月間を「反日共同闘争期間」とすることが呼びかけられた。このときの北側の代表団にも社会科学院歴史研究所・゙喜勝所長の名前があった。
 つまり、゙喜勝所長は「親日家」であり「反日戦士」でもあるわけだ。このあたりの所長の事情と認識構造を理解すると、日本人にとって彼ほど北朝鮮を身近に感じさせる存在はそうはいないと思えた。話し合いの最後に彼はぽつりとしゃべった。「私の兄弟、家族はみなまだ日本に在住しているのです」。

 両国の冷え切った関係は次の数字によく現れている。朝鮮国家観光総局の幹部によれば、昨年訪朝した日本人は約200名、つまり週に3〜4名であった。外国人観光客は昨年は計10万人だが、その75%は中国人、次いでユーロ圏、東南アジアからの訪問も増加しているという。宿敵・アメリカ(朝鮮戦争はいまだ休戦状態であり終結にいたっていない。そのことを正しく認識している日本人がどの程度いるだろうか)の観光客も400〜500名に増えたというのだ。
 日本人観光客は1995、96年には3,000人を超えていたというから現在はその15分の1以下にまで落ちた。
北朝鮮からの海産物、松茸も輸入禁止、学術交流もストップ、人と物資の往来は「平時」では最低の水準にある。

 4年前に平壌外国語大学日本語科を卒業したガイド氏によると、同期生は5人、他の4人は日本語とは無関係な仕事に就いているという。当然の勢いで外国語を学ぶ学生の多くは中国語へ、そしてついで英語に向かう。日本語教師は転職を余儀なくさせられている。





(アジア・ウオッチ・ネットワーク代表 宇崎 真)  




















Photo


ビデオ










アジア・ウオッチ・ネットワークAsia Watch Network

Bangkok, Thailand