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Extra#16   平壌〜小さな秋、見つけた







 サツマイモの原産地は中南米、南アメリカ大陸、ペルー熱帯地方とされる。その後、東南アジア、中国に渡り、17世紀には日本に伝わった。
 そしていま北朝鮮では、このサツマイモが秋の風景の主人公になっているという。

 サツマイモは「でんぷん」と「糖分」を多く含み、「焼き芋」にして食べると、ホクホクしていて美味しい。秋になると平壌市内には数多くの焼き芋売店がお目見えする。売店から漂う焼き芋の「香り」が、秋の平壌に欠かせない風物詩の一つという。

 平壌市・人民委員会商業管理局果物野菜処のチョン・ドンギル氏(男、55歳)によると、サツマイモは黄海南北道と平安南北道の農場で栽培されている。平壌市内には焼き芋売店が270余り設置され、各売店には30〜40トンのサツマイモが届けられ
る。

 サツマイモには食物繊維が多く便秘に効くほか、カロチンやビタミンCも多く美容、風邪予防に効果がある。サツマイモは「健康食品」だ。売店前には女性だけでなく、男性たちも列を作る。
 リュ・ジョンハク氏(男、55歳)は、「男はビール、女は焼き芋という言葉があるが、焼き芋の香りには皆、魅了される。便秘にも効くうえ、抗がん作用もある。自分にぴったりの健康食品だ。家でも焼いてみるが、売店の味は真似できない」と焼き芋売店の味を絶賛した。
 ジュ・ユンヒ氏(女、40歳)は、10年以上焼き芋売店に勤めている。「店には“お得意様”が何人かいる。外国人留学生たちも焼き芋を買いに来る」と誇らしげに語った。

 20数年前の「苦難の行軍(食糧不足)」時期はサツマイモが食糧代用になっていた。サツマイモをみると苦しい時代を思い出すという理由で敬遠されることもあっ
た。
 しかし、時代が変わると評価も変化する。今では健康食品という意味から、新たなサツマイモの食生活文化が形成されているようだ。
 熱々の焼き芋を食べながら「これこそ、社会主義の味と独特な香りだ」と、平壌市民は深まる秋を堪能している。




(AsiaWatchNetwork 村上知実)











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