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Extra#31            氷の彫刻祝典





文化省 リ・チョルミン局長


「社会主義の海の薫り」と
水産省 キム・チャンドク技術処長

 日本の北国のイベントと言えば雪祭りだろう。代表的なのは来月5日に開幕する「さっぽろ雪まつり」で、高さ10メートルを超える大雪像が冬の札幌の街を彩る。

 北朝鮮の冬の風物詩は「氷の彫刻祝典」だ。これまでは北部、白頭山麓の街、三池淵で開催されてきた。しかし今年は首都・平壌での開かれた。
 これまでテレビの画面でしか氷の祭典を楽しめなかった平壌市民には嬉しいお年玉になった。
 しかし、開催地が変わったことで苦労も多かったようだ。特に大変だったのは気温差で、三池淵は北朝鮮の中でも極寒の地、日中でも−20℃を下回る。
 一方平壌も氷点下ではあるが−1〜−2℃程度だ。温度差は20℃にもなる。「氷の彫刻祝典」を主催した文化省のリ・チョルミン局長(47歳)も気温差の克服に苦労したと打ち明ける。

 氷の彫刻には−20℃以下が最適で、
三池淵であればそのまま屋外で作業ができた。平壌の気温は適温より20℃も高い。そこで氷の彫刻を仕上げるため製作者は−20℃以下の冷凍室に2週間以上もこもって作品を作りあげたという。

 氷の芸術を作り上げたのは官庁などを中心にした17の団体。平壌の人たちにとって初めてのことなので、今回は北朝鮮が誇る創作集団・万寿台創作社や平壌美術大学の芸術家たちがアドバイザーとして参加した。

 「社会主義の海の薫り」という作品は3人の創作家の作品だ。水産省傘下の漁師たちが昨年成し遂げた成果が作品のテーマになっている。茫々たる大海原を形象化した氷の中で、メンタイやニシン、ホッケなどの魚が活き活きと泳ぎ回っているようだと、 水産省のキム・チャンドク技術処長(58歳)は評価している。
 彼のお気に入りのもう一つの作品は「黄金海1号」だ。各種類の魚が群がる大海をかき分ける姿を氷の彫刻に仕上げた。魚を捕って人民奉仕を誓う漁師たちの決意を力強く表現しているという。

 祝典の会場は凱旋青年公園。観光スポットとして知られる凱旋門、金日成スタジアムが近くにある遊園地で、2010年、絶叫マシンや最新遊具のある公園として改装された。
 冬は遊園地も閉鎖され静かな公園だが、「氷の彫刻祝典」は大勢の市民で賑わった。
(AsiaWatchNetwork  村上 知実)











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