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Extra#37          平壌マラソン



第29回万景台賞国際マラソン大会(4月10日/平壌)










 今年も平壌で「万景台賞国際マラソン大会」が開催された。このマラソン大会は故金日成主席の生誕記念日に合わせて毎年開かれているもので1981年に始まった。国際陸上連盟(IAAF)により認められている正式な国際大会で、以前はプロランナーのみが参加できたが、2014年からアマチュアや外国人ランナーも走ることができるようになった。

 日本政府は水爆実験(1月6日)や「人工衛星」と称する弾道ミサイルを発射(2月7日)したとして北朝鮮への渡航自粛要請を打出している。しかし、今年の大会には日本人22人を含む、約50の国と地域から、過去最多となる1000人余りの選手が参加し平壌市内を駆け抜けた。
 スタートとゴールは15万人を収容できるメーデースタジアムで、10キロ、ハーフマラソン、フルマラソンの3種目が同時に行われた。

 フルマラソン優勝者、オーストラリアのドーバー・トーマス・アンソニー・デービッド選手は「米国のニューヨークやボストン、日本の東京マラソン大会にも参加しましたがこの平壌マラソンが最高です。決勝テープを切る場所がスタジアムになっており、また熱狂的なサポーターの応援に感心しました」と興奮気味に語った。
 韓国で米韓合同軍事演習「キー・リゾルブ」と野外機動訓練「 フォールイーグル」が行われ、北朝鮮は「全面対応のための総攻勢に入る」と強く反発する中での大会だけに、外国人参加者には不安もあったようだ。
 「米韓の訓練に立ち向かうための平壌の軍事的対応は、平壌行きの飛行機に乗り、身を任せたわれわれを緊張させました。ひょっとしたら家に戻らないかも知れないと大変心配しました。だが平壌のムードは平然としていて、美しかったんです。街は芝植えや木植えをする人々で溢れ、各所の建設場では赤旗がなびき、創造の炎が燃え上がっていました。戦争を目前にした国とは思えません」。

 走り終えた選手や大会を参観した外国人たちは異口同音に次のように語る。
 「実にびっくりしました。朝鮮の現実はとても美しくて人々はみんな親切でした。スタンドを埋めたサポーターがわれわれに拍手を送る時、意外のエールに驚かざるを得なかったのです」。
 「杏の花が満開で、公害のない走路をひとしきり走ったら頭がすっきりしていい気持ちになりました」。
 「昨年は米国のジャーナリストのズレ・ロンマン氏の印象談が言論の耳目を引きましたが、今年はより多くの印象談が発表されるはずです」。

 日本の報道では核実験やミサイル発射で、北朝鮮は国際的な孤立を深め、経済制裁は庶民の生活にも影響が及んでいるとされる。しかし、この国際マラソン大会の盛況ぶりや選手に声援を送る市民の表情に悲壮感のようなものはみられない。




(AsiaWatchNetwork  小堀 新之助)











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